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by バス比較なび

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炎上騒ぎ! Twitterで話題になった「自動運転、手離し65秒で手動運転に切り替え」なんで手離しNGなの?

10月にSNSで話題になった「自動運転、手離し65秒で手動に 国交省が初の基準」のニュースをご存知ですか? タイトルだけ見ると「そんなの全然自動運転じゃない!」と思ってしまいますよね。ニュースを深堀りすると、意外な事実がわかりました!

10月にSNSで話題になった「自動運転、手離し65秒で手動に 国交省が初の基準」のニュースをご存知ですか?
タイトルだけ見ると「そんなの全然自動運転じゃない!」「国土交通省は自動運転開発させる気がないのか」と思ってしまいますね。

Twitterでも「自動運転とはなんだったのか…」「機械の方が人間よりミスしないぞ!」など批判なツイートが多く見られ、炎上騒ぎになりました。

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炎上した「安全基準」いったいどんな内容?

日本で初めて導入された安全基準がこちら。

国土交通省は自動運転車に関する初の安全基準を導入した。
高速道路などを自動走行する際、ドライバーがハンドルから65秒以上手を離すと手動運転に切り替える仕組みを搭載することを義務付けた。2019年10月以降の自動運転機能を備えた新型車が対象。現在販売されている車種は21年4月から適用し、中古車は対象外とした。

※日本経済新聞から抜粋

確かにこの基準は厳しいのでは? と思えてしまいます。完全な自動運転にすることは難しいのか…と、がっかりする人も多いはず。
しかし、詳しく調べてみると「自動運転」という言葉の解釈に違いがあることがわかりました。


今回の「自動運転」は完全自動運転車の話じゃない!

安全基準が定められたのは、想像しているようなドライバー不要の完全自動運転車のことではありませんでした。

SAE(国際自動車技術会)における自動運転のレベルは、5つに分けられています。
今回話題に挙がっていたのは、レベル2について。

レベル1 安全運転支援システム
システムによる安全運転支援なので、常にドライバーの監視が必要です。


・自動で停まる(自動ブレーキ)
・前の車について走る(ACC)
・車線からはみ出さない(LKAS)

レベル2 準自動走行システム
レベル1同様、システムが対処できない状況があるので、常にドライバーの監視が必要です。


・車線を維持しながら前のクルマに付いて走る(LKAS+ACC)
・遅い車を自動で追い越す
・高速道路の分合流を自動で行なう

レベル3 レベル2のさらなる高度化
事前に設定された使用条件にシステムの動作環境が整う場合には、システムが対処しますが、動作の限界に達した場合には、ドライバーに警報で伝え、運転を安全に受け渡します。

レベル4 自動走行システム
事前に設定された使用条件において、どのような状況でもシステムが対処します。
高速道路からの分合流など、使用条件の終了時にドライバーに警報し、運転を安全に受け渡します。

レベル5 完全自動走行システム
完全自動運転なので、ドライバーが不要です。

自動運転にはレベル別で、できることが違うのがわかりますね。
事故が起きた場合、レベル1・2はドライバーの責任が大きく、レベル3・4・5はシステムの責任が大きいのです。

今回、国際基準で決められたのはレベル2の準自動走行システムのルール。国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラム(WP29)で策定されました。

ハンドルを握った状態での車線維持支援機能、補正操舵機能、自動駐車機能がある自動車は、手離し運転をすると65秒後に手動運転に切り替わるというものです。

そう、元々ハンドルから手を離してはいけない自動車についての基準なのです!


なぜ「65秒」なのか?

ハンドルから手を離した場合、65秒間でこのような警告がなされます。

・最大15秒 手離し運転 → 視覚的警報(表示)
・最大30秒 手離し運転 → 視覚的警報(表示)+ 警報音
・警報音が30秒以上続く場合 → 5秒以上の緊急信号でドライバーに強く警報、その後システムオフ

※警報音はドライバーがハンドルを握るか、システムオフするまで継続

つまり、ハンドルから手を離し15秒以上運転すると、運転席に警報を表示。それでも手離し運転を続けると、50秒後に警報表示と警報音が鳴ります。
さらに警報音が30秒以上鳴り続けた場合、5秒以上の緊急信号でドライバーに警告し、システムがオフ。

警報表示と警報音で65秒知らせ続けた上で、自動オフするんですね。それにしても、勝手に手動に切り替わるとは恐ろしい…。
SNSでは「手動運転に切り替わるんじゃなくて、安全に停まってくれよ!」という意見もちらほら挙がっていました。

レベル1の車でさえ自動ブレーキシステムはあるので、それより上のレベル2の車にもできるはずですが、道端でいきなり停止してしまったら、それこそ事故になりかねません。

自分で判断して安全な場所に停められるか、というとまだまだ難しいようです…。


結論:自動運転にはレベル分類があったのね

自動運転と言われると完全自動運転だけを思い浮かべがちですが、いろいろなレベルをひっくるめて「自動運転」なのですね。
「自動運転」のことを伝えるときには、レベル分類があることも合わせて伝えていかないといけませんね。

ちなみに、完全自動走行システムが搭載された車が市場化される時期は、2025年目途が期待されています。

バスの分野でも『自動運転バス』の開発が進んでいるようです。SBドライブ株式会社では、公道ではない敷地内での完全自動運転の実証実験を既に実施済み。
専門家に聞きました! 高速バスの自動運転は実現するの?

乗車できる日が楽しみですね!


参照ページ


※本記事は、2017/11/22に公開されています。最新の情報とは異なる可能性があります。
※バス車両撮影時には、通行・運行の妨げにならないよう十分に配慮して撮影を行っています。

  • この記事を書いたライター

    バスとりっぷ編集部

    なかのひと 

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