メーカーのこだわりが詰まってる! シートの機能がすごい豪華バス5選
話題になった豪華バスをはじめ、日本の多くのバスのシートを開発しているのが、天龍工業株式会社。
取材では、シート造りにおけるこだわりや開発秘話などを聞くことができました。
今回は、そんな同社が製造したシートが使われているバスをいくつかご紹介しましょう!
グランドリーム号(JRバス)
JRバスが運行するグランドリーム号に採用されている「クレイドルシート」は、これまでにない快適な乗車体験を与えてくれます。
クレイドルシートのクレイドル(Cradle)は英語で「ゆりかご」を意味する言葉。
シートに腰をおろしてリクライニングさせると、背当ての動きにあわせて座面が前方にスライドし、まさにゆりかごに包まれたような座り心地を体感できます。
グランドリーム号は東京~大阪間の夜行バスと昼特急号の他、東京~金沢間のグランドリーム金沢号、大阪~金沢間の北陸道グラン昼特急大阪号で活躍中です。
2017年東京への出張で1番多く乗車したのがこのグランドリーム号で、近年私のスタンダードになりました。
ドリームスリーパー号(両備バス・関東バス)
2017年1月にデビューしたドリームスリーパー号は、夜行高速バスではじめて完全個室を実現しました。
出入り口にスライド扉を採用したことで、ホテルの個室のような空間を再現。豪華バス新時代の象徴ともいえるバスになりました。
まるで飛行機のファーストクラスを思わせる重厚なシートは、バスの中にいることを忘れてしまうほどのゴージャスな座り心地です。
ドリームスリーパー号で採用されている「ゼロ・グラビティシート」は、面ではなく点で身体を支えるムアツふとん(昭和西川)を応用して、身体に与える影響まで考慮した設計です。
乗り心地という点においては、ドリームスリーパー号以上のシートにはまだ巡り合えていません。
乗車料金はちょっと高めですがその価値は十分にあるバスなので、気になっている方はぜひ乗車を体験してみてほしいです。
ラクシア(ウィラー)
ラクシアは、ウィラーが2016年から運行をはじめた夜行高速バスです。
木目調で統一された内装は落ち着きのある空間を演出し、目的地まで心地よい眠りを提供してくれます。
ラクシアにも、天龍工業の技術と経験が余すことなく活かされています。
座席にはボタンひとつで自由に角度を変えることができる、電動ゆりかごシートを採用。
腕に負担をかけることなくお好みのリクライニング角度に調整できるのは、特に女性には嬉しい機能でしょう。
ReBorn(リボーン)
2017年2月にデビューしたリボーンの魅力はシェル型シート。
個室型座席とは違うアプローチでプライベート空間を再現したシートで、完成までに試行錯誤したウィラーと天龍工業の技術の結晶です。
今回の記事の中では、唯一私が乗車したことがないのがこの「リボーン」。今年は絶対乗車するぞ! と心に決めています。
ゆいプリマ(神姫観光バス)
神姫観光バスの「ゆいプリマ」は、JR九州の七つ星で知られる工業デザイナー水戸岡鋭治氏が設計した豪華観光バス。
定期路線便ではないので、旅行やビジネスの移動手段として利用することができないのが残念ですが、それでも1度は乗ってみてほしいバスです。
ゆいプリマには2種類の異なるタイプのシートを採用した車両が造られました。
国産の牛なめし革を贅沢につかった革貼りシートの1号車と、モケットタイプの2号車です。
デザイナー水戸岡鋭治氏は車両をひとつの空間として設計。
モケットタイプのシートは1席ごとに異なる模様が特徴で、「この模様のシートはこの位置に」と指定するほどのこだわりが込められています
2016年5月の発表会と試乗会を取材させていただきましたが、数ある豪華バスのなかでも、ひと味もふた味も違うゆとりある空間とこだわりの車内サービスを提供してくれた観光バスでした。
まとめ
豪華バスが注目をあつめる近年、いろんなメディアでバスが紹介される機会が増えましたが、いつもスポットを浴びるのはバス名やバス会社で、シートを製造する天龍工業の名前が表舞台に出ることはほとんどありません。
バスファンのみなさんにはぜひ、夜行高速バスの隠れた主役であるシートを作る、天龍工業株式会社の名前とその仕事ぶりを心の隅に留めておいて欲しいと思います。
※本記事は、2018/02/10に公開されています。最新の情報とは異なる可能性があります。
※バス車両撮影時には、通行・運行の妨げにならないよう十分に配慮して撮影を行っています。
出雲義和
ライター 50代 / 男性
出版関連の仕事を25年間勤務、現在は独立。若い頃から大の旅行好き、徒歩・自転車・バイク・電車・バスなどあらゆる交通機関を使って全47都道府県を制覇。最近は海外トレッキングに出かけたりもする、「アウトドアなおじさん」。数年前より雑誌の文具手帳特集で紹介されるようになり、「文具のおじさん」でもある。
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