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高速バスの装備が進化!仕切りカーテンにコンセント、Wi-Fiも

高速バスに仕切りカーテンやコンセントといった装備が標準化されつつある。さらに各社ともにフリーWi-Fiへの対応も増えてきている。以前はマスク、耳栓、アイマスクだった定番グッズは、新たな「高速バス三種の神器」に変わりつつある。

※この記事は2017年2月10日に「ダイヤモンド・オンライン」に掲載されました。

高速バスに仕切りカーテンやコンセントといった装備が標準化されつつある。さらに各社ともにフリーWi-Fiへの対応も増えてきている。以前はマスク、耳栓、アイマスクだった定番グッズは、新たな「高速バス三種の神器」に変わりつつある。

ウィラーラクシアのカーテン
ウィラーラクシアのカーテン

高速バスに欲しい設備トップ3は仕切りカーテン、コンセント、Wi-Fi

高速バスに欲しい装備アンケート結果
高速バスに欲しい装備アンケート結果
2016年に「夜行バス比較なび」と無料地図アプリ「恋するマップ~女子ちず~」が共同で女性1000人の高速バス利用者にアンケートを実施した。その結果、高速バスに欲しい設備の上位を占めたのは、1位が仕切りカーテンで38%、2位がコンセントで30%、3位がWi-Fiで25%だった。

アンケート対象が女性ということもあり、仕切りカーテンの需要はとても高い。理由としては、高速バス、とくに夜行バスに乗る際には、化粧を落として“すっぴん”になるため、素顔を見られたくないところが大きいようだ。高速バス・夜行バスを利用する女性はとても多く、各バス会社は夜行バスに仕切りカーテンを積極的に導入し、リピーター確保に期待を寄せる。

東京発、大阪行きの夜行バスで仕切りカーテンの導入数を調べてみると、2017年2月の運行便333件のうち、87件が仕切りカーテン付きをセールスポイントにしている。約26%の導入率とさほど高くないように感じるが、これ以外にも隣席との仕切りができるウィラーエクスプレス運行のカノピー(シートの上部にあるフードで顔を覆う座席)などもあり、これらを含めると合計は約180件。導入率は54%と半数を超える。

もちろん料金が安い4列シートの夜行バスにはあまり設置されていないが、新型車には最初から仕切りカーテンが導入されるケースが多い。シートの質の良さで評判のウィラーエクスプレスの「ラクシア」も、仕切りカーテンが標準装備となっている。

3列シートのカーテン
3列シートのカーテン
4列シートのカーテン
4列シートのカーテン

夜行バスの仕切りカーテンは、いくつか種類があり、単純に隣席との間にあるものやロールカーテンで仕切るもの、グルッとシートの周囲を囲むタイプなどさまざま。素材も、遮光性が強いものや上部がメッシュで通気性が良いものなど、各バス会社とも工夫をこらしている。

夜行バスにコンセントは今や必須、USB端子搭載も増加

さくら観光「さくらクオリティエクスプレス」のコンセント
さくら観光「さくらクオリティエクスプレス」のコンセント
夜行バスの仕切りカーテン以上に普及が進んでいるのはコンセントだ。4列シートの場合は各シートに1つとはいかないが、かなりの割合で導入されている。東京発、大阪行きの2月のバス便で調べてみると、333件のうち214件で導入されており、60%を超える。

コンセントの需要が高い理由としては、間違いなくスマホの普及率アップが挙げられるだろう。近年、スマホのバッテリー駆動時間は長くなっているものの、利用法が多彩になった分、消費する電力も多い。例えばYouTubeで動画を立て続けに見れば、バッテリーの減り方は明らかに早い。常にACアダプターを携帯し、コンビニやカフェで充電する人も少なくない。
丸一観光「グリーンライナー」のコンセント
丸一観光「グリーンライナー」のコンセント
昼行便なら目的地到着後の充電が可能なので「あれば便利」程度だが、夜行バスの場合は勝手が違い、コンセントの重要度はかなり高い。夜行バスは一度乗ってしまうと途中で短い休憩があるだけで、車内以外での充電はほぼ不可能。早朝に目的地に着いて充電可能なスポットを探さなければならない。

しかし、頼みの綱のスマホ自体がバッテリー切れでは話にならない。これではコンビニを探すにも一苦労だ。このような状況を考えると、夜行バスのコンセントにありがたみを感じている人は、かなり多いだろう。

さらに最近では、USB端子を搭載した夜行バスも増加傾向にある。1月から運行を開始した超豪華夜行バス「ドリームスリーパー」にも搭載されているほか、ウィラーエクスプレスの「成田シャトル」やVIPライナーの上級グレードなどにも導入されている。USB端子は狭いスペースにも設置が可能なだけに、高速バスのシートと相性がいい。また、海外ではコンセントよりもUSB端子の方が主流なため、今後のインバウンド需要を見込んで、導入するバス会社は少なくない。

ウィラー「成田シャトル」のUSB端
ウィラー「成田シャトル」のUSB端
ドリームスリーパーのUSB端子
ドリームスリーパーのUSB端子

夜行バスのフリーWi-Fi対応はバス会社の方針次第

ドリームスリーパーのWi-Fi表示
ドリームスリーパーのWi-Fi表示
最後に夜行バスのフリーWi-Fi(無線LAN)対応だが、仕切りカーテンやコンセントとは異なり、路線ごとの需要や昼夜のバス便によって導入状況に違いがある。

昼行便が主体の路線では、フリーWi-Fiに対応するバス会社が増えており、西日本JRバスや阪急バスなどは全車に導入し、顧客満足度の向上に努めている。一方で夜行バスのフリーWi-Fi導入は、少し勝手が違う。

通常、夜行バスは夜間走行中は消灯となり、その中でスマホやタブレット、携帯ゲーム機などを利用すると、光が周囲の迷惑となるケースがある。フリーWi-Fiが導入されていると、どうしても利用を助長するため、夜行バスにはあえてWi-Fiを導入しないバス会社もあるほどだ。
丸一観光「グリーンライナー」のグリーンライナー無線LAN案内
丸一観光「グリーンライナー」のグリーンライナー無線LAN案内
導入率は、東京発、大阪行きの2月の夜行バス333便のうち、フリーWi-Fi対応は86件で約25%だが、昼行便の導入率は30%を超えており、各バス会社とも積極的に導入し始めている。

ただ、年々増え続けるインバウンド需要を考えると、あらゆる設備の充実化は必須で、フリーWi-Fiもそのひとつなのは間違いない。海外からの観光客の多くは、バスはもとより、鉄道やホテル、観光地などの異国の地での情報収集、予約をインターネットに頼るところが大きいだけに、ネット環境整備の重要性は高い。

最近では外国人観光客もツアーではなく個人旅行を楽しむ傾向にあり、夜行バスの利用を望む声も聞こえてきている。車内マナーの問題はあるにせよ、多くの外国人観光客を取り込むために、各バス会社が夜行バスのフリーWi-Fi対応に力を注ぎ、業界のスタンダードとなる可能性もある。

夜行バスの仕切りカーテンでプライベート空間を確保し、コンセントでスマホを充電、そしてフリーWi-Fiでネット環境も完備と、一昔前では考えられないほどバスの車内には快適な環境が用意されている。高速バス、夜行バスの利用者が増え続けている要因として、運賃の安さ以外に、このような環境の整備が後押ししている背景がある。

豪華バスが相次いでデビューする一方で、普段使いのバスでも十分すぎるほどの快適装備が標準となりつつある。数年後には、どんな設備が新たな「高速バス三種の神器」となっているのか、現時点ではまったく想像もつかない。

※金額、便数などは「バスとりっぷ」および「夜行バス比較なび」調べ、2017年2月10日現在

※本記事は、2017/02/24に公開されています。最新の情報とは異なる可能性があります。
※バス車両撮影時には、通行・運行の妨げにならないよう十分に配慮して撮影を行っています。

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    バスとりっぷ編集部

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