新たな豪華バスが登場! ホテルのようにくつろげる上質な空間。西鉄の新バスツアーブランド「GRANDAYS」専用車を紹介! | 高速バス・夜行バス・バスツアーの旅行・観光メディア [バスとりっぷ]

by バス比較なび

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西鉄の新バスツアーブランド「GRANDAYS」専用車を紹介!豪華車両で四季折々のツアーへ! 日帰りのコースもあり

2019(令和元)年10月に運行を開始した西日本鉄道(西鉄)の新バスツアーブランド「GRANDAYS」専用車を見てきました。気品のある外観に、地元福岡県の大川家具とドイツ製本革シートを取り入れた内装は、「走るホテル」にふさわしい豪華ラグジュアリーバス。その外観、内装、シートなどを詳しくご紹介!

ざっくり、こんなバス

  • あの夜行バス車両が豪華バスに大変身! 客席数はわずか12席!
  • シートはドイツから直輸入! 内装は地元製を使用
  • 四季折々のツアーの数々! 日帰りのコースも


目次


ゴールドを基調とした気品のある外観デザイン

西鉄の新バスツアーブランド「GRANDAYS(グランデイズ)」は、「新しさ」「ひとつ上のサービス」「上質な旅」を求める人に、豪華なバスを使ったツアーを提供するために誕生しました。

ツアーに使用されるバスに求められたのは、「ホテルのようにくつろげる上質な空間」。「One-Seat HOTEL」をコンセプトに、外観、内装すべての部分において、こだわりをもって製作されています。

外観は、ゴールドを基調とした気品のある車体デザインが特長。ツアーブランド「GRANDAYS」のロゴも誇らしげに映ります。

気品のあるデザインが特長の「GRANDAYS」専用車外観
気品のあるデザインが特長の「GRANDAYS」専用車外観
車体には「GRANDAYS」専用ロゴを大きく配置
車体には「GRANDAYS」専用ロゴを大きく配置

ベースになった車両は、j-bus製の日野セレガSHD。かつて日本最長夜行バスとして運行していた「Lions Express」(福岡~横浜・池袋・大宮、現在は廃止)の専用車を、約6,000万円かけて改造されました。

長距離夜行バスの車両が、このような豪華バスに生まれ変わるというのも、いちバスファンとしては感慨深いものがあります。

もともとは夜行高速バス「Lions Express」の専用車であった
もともとは夜行高速バス「Lions Express」の専用車であった


ドイツから直輸入した専用シート

早速、車内に入ってみましょう。

木目調の出入口のステップ
木目調の出入口のステップ

車内は、2名掛けシートを6列に配置。客席数12席のゆったりとした特別仕様です。大理石調のタイルカーペットと木目調の内装も相まって、ホテルのような高級感を醸し出しています。

「GRANDAYS」専用車の車内
「GRANDAYS」専用車の車内
最後部から見た「GRANDAYS」専用車の車内
最後部から見た「GRANDAYS」専用車の車内

大理石調のタイルカーペットを敷いた通路は、進行方向左側に配置。手すりも設置されています。

通路には手すりも設置
通路には手すりも設置

シートは、高級本革を使用したドイツ直輸入のシートを採用しています。お聞きしたところ、1脚およそ90万円以上するとか。高級車の様なシートで、腰かけた際の感触もなかなかのものです。

ドイツから直輸入した本革シート
ドイツから直輸入した本革シート
本革シート

シートを倒すと、このようになります。長時間の旅行を快適に過ごせるよう、レッグレストが完備されています。

シートをフルリクライニングした状態
シートをフルリクライニングした状態
フルリクライニング

車内最後部には、添乗員席が設置されています。

添乗員席は車内最後部に設置
添乗員席は車内最後部に設置

通常の観光貸切バスは、車内最前部の運転席横に添乗員席が設置されていますが、このバスでは一部のツアーでドリンクサービスなどを行うことから、車内最後部に添乗員席を設置しています。

地元「大川家具」製をふんだんに取り入れた内装

車内に入って真っ先に感じたのは、「ぬくもり」「暖かさ」でした。

それもそのはず、実は内装には地元福岡県の「大川家具」を採用。内装の壁にはもちろん、後述のクローゼット、座席と座席の間の仕切りなど、至るところに取り入れられています。

座席と座席の間の仕切りには、ドリンクホルダーや読書灯スイッチ、調光式テーブルライトが設置されているほか、座席テーブルも内蔵されています。

座席と座席の間の仕切り・読書灯スイッチ・テーブルライト
座席と座席の間の仕切り・読書灯スイッチ・テーブルライト

座席テーブルは、仕切りのカバーを開け、引き出して使用します。テーブルも大川家具製です。

座席テーブル(内蔵式)も大川家具を使用
座席テーブル(内蔵式)も大川家具を使用

収納スペースも充実しています。座席前には、クローゼットと小物置き、小物入れを設置。衣類やちょっとした小物類を収納するのに便利です。

クローゼットも大川家具を使用
クローゼットも大川家具を使用
上着程度であれば十分に収納可能なクローゼット内部
上着程度であれば十分に収納可能なクローゼット内部

携帯電話やスマートフォンの充電に便利なコンセントとUSBポートは、小物置きに設置されています。コンセント1口とUSBポート2口のデュアル電源環境になっています。

小物置きとコンセント・USBポート
小物置きとコンセント・USBポート

小物入れの下には、「GRANDAYS」ロゴ入りのスリッパが入っています。スリッパは乗車記念として持ち帰ることができます。

小物入れの下にはスリッパが
小物入れの下にはスリッパが

記念として持ち帰ることが可能なスリッパ
記念として持ち帰ることが可能なスリッパ

車内備品のクッションとブランケットです。こちらは持ち帰ることができません。

車内備品のクッションとブランケット
車内備品のクッションとブランケット

各座席の小物入れには、車内備品の「ご乗車のしおり」が入っています。シート及び各種設備の操作方法などが詳しく記載されています。

各座席には「ご乗車のしおり」も
各座席には「ご乗車のしおり」も


トイレを設置しなかった理由とは?

と、ここまででお気づきの方も多いかと思いますが、実はこのバスには車内トイレが設置されていません。

このことについて、西日本鉄道自動車事業本部の樋田さんにお聞きしたところ、以下のような回答をいただきました。

車内トイレについては、社内で度重なる検討のすえ、長距離移動もあることから設置を考えましたが、1人あたりの専有スペースをできるだけ広く確保したかったことと、衛生面の観点から、車内トイレの設置は見送りました。
ツアー中は、こまめに休憩時間をとるなど、ゆとりある行程とツアー進行を徹底していますので、安心してご参加いただきたいと思います。

また、「GRANDAYS」専用車の製作に際しては、何かと苦労も多かったそうで、

特に一番苦労したのは、やはり内装でした。現行法令の制約のもとで設計・製作を行っていたために、完成までにかなりの時間を要しました。もちろん、完成時の安全検査や横転試験もきちんとクリアしています。

とのことでした。(西鉄樋田さん談)

改造車ならではの苦労でもありますが、ここまで手の込んだ内装であれば、完成まで時間がかかるのも当然といえば当然なのかもしれません。

四季折々のツアーの数々 日帰りのコースも

西鉄の新バスツアーブランド「GRANDAYS」は、九州・山口方面を中心に展開します。

実際には、地域の「知られざる」「特別な」「その地域ならでは」の体験ができるツアーを提供。町おこしや地方創生に取り組む企業と提携し、普段は立ち入ることのできないスポットでの絶景観賞や、地元の有名シェフによるツアー限定の出張レストランでの食事、予約が困難な温泉旅館への宿泊など、「通常では味わうことのできない旅」を取り揃えるとしています。

1本目のツアーは、2019(令和元)年10月4日から1泊2日の行程で催行。山口県の二大絶景「元乃隅神社」「角島大橋」と山陰の小京都「津和野」を巡るコースで、天候にも恵まれたそうです。

その後、筑前の小京都「秋月」と高取焼・小石原焼の窯元を探訪する日帰りのコースや、世界遺産の街「大牟田」の歴史と文化を味わう日帰りのコースなどを催行。今後も、日帰りから1泊2日のコースをメインに、趣向を凝らしたツアーが催行されることになっています。

西鉄「GRANDAYS」特設サイト

なお、ツアーの企画および実施は、西鉄旅行をはじめ4社と提携して行いますが、実際のバスの運行は子会社の西鉄観光バスが行います。


まとめ

現在、日本では「ななつ星in九州」「トランスイート四季島」などといった豪華クルーズトレインが運行されていますが、今回ご紹介した「GRANDAYS」専用車は、まさしく「クルーズトレインのバス版」だと感じました。

豪華な車両に身を委ねて流れゆく景色を楽しみ、普段はなかなか訪れることができない場所を堪能し、豪華な食事に舌鼓を打ち、予約困難な豪華旅館でのんびりと過ごす…このような贅沢なバス旅を一度味わったら、今までの観光バスツアーにはもう戻れないかも…?

今回は車両のみの見学でしたが、近いうちにぜひともプライベートで利用してみたい…そう思わせる、素晴らしいバスでした。

GRANDAYS

※取材協力/西日本鉄道


※本記事は、2020/01/25に公開されています。最新の情報とは異なる可能性があります。
※バス車両撮影時には、通行・運行の妨げにならないよう十分に配慮して撮影を行っています。

  • この記事を書いたライター

    須田浩司

    ライター、「ひろしプロジェクトWEB」の中の人 男性

    1973年釧路市生まれ、札幌市在住。自称高速バスナビゲーター。中学時代から高速バスに乗り続け、2018年2月9日に高速バス乗車1000回を達成。乗車記ブログ「ひろしプロジェクWEB」の中の人。雑誌、ネットニュースなどでライターの活動も。紙原稿、ネット原稿、同人誌、ブログなどでバス・鉄道を中心とした乗り物旅の素晴らしさを伝える活動を行っている。運行管理者資格(旅客)/国内旅行業務取扱主任者資格所有。

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