13時間の移動もカーテン付き3列独立シートで快適。南海バス「サザンクロス号」で大阪から山形・酒田まで乗車移動 | 高速バス・夜行バス・バスツアーの旅行・観光メディア [バスとりっぷ]

by バス比較なび

乗車体験記

13時間の移動もカーテン付き3列独立シートで快適。南海バス「サザンクロス号」で大阪から山形・酒田まで乗車移動

南海バスの「サザンクロス号」は、大阪(OCAT)から山形県酒田市まで乗車時間約13時間25分、距離にして約809kmの道のり。さすがにこれは疲れるかな? と思ったら、3列独立シートということもあり、疲れ知らずのあっという間のバス移動でした。車内設備や休憩などその様子を紹介します。

大阪(湊町OCAT)から山形県酒田市まで南海バスの「サザンクロス号」に乗車しました。乗車時間は約13時間25分、約809kmの長距離バスの旅です。


山形県酒田市はどんなところ?

山形県の北西部、日本海に近い酒田市は、山形県内では第3位となる人口11万人の都市です。また、酒田には、山形県唯一の離島「飛島(とびしま)」があります。ヨーロッパからの渡り鳥の休憩地としても知られる島で、酒田から定期連絡便が運行されています。

また、秋田県との県境にそびえる「鳥海山(ちょうかいさん)」(標高2,236m)は、"庄内富士"の愛称で多くの登山ファンから人気を集める山のひとつです。

サザンクロス号を利用する人たちは帰省や旅行に加えて、登山客が多いのも特徴と言えるでしょう。

大阪~山形をむすぶ夜行高速バスサザンクロス号
大阪~山形をむすぶ夜行高速バス「サザンクロス号」


サザンクロス号はこんなバス

大阪~酒田間があっという間に感じる、サザンクロス号の車内設備を紹介します。

サザンクロス号は27人乗りの夜行高速バス。3列独立シートとともにゆったり余裕のシートピッチが自慢です。

サザンクロス号・3列独立型のゆったりシート
3列独立型のゆったりシート

中央座席(B席)でも窮屈さを感じない座席空間を確保しているので、隣座席の人の肘がふれる事はほとんどありません。

深く後方にリクライニングするシートは、ベッドに横たわっているような錯覚を覚えるほど気持ちのよい角度で包んでくれます。

サザンクロス号・シートのリクライニングは十分な深さ
シートのリクライニングは十分な深さ

ワイドなフットレストと、ふとももを優しく支えてくれるレッグレストは、より快適な座り心地を提供してくれます。

サザンクロス号・フットレストとレグレストのコンビネーション
フットレストとレッグレストのコンビネーション

乗車時に通路を通って奥の座席に向かおうとすると、ふと「歩きやすいな」と感じました。よく見るとB席を仕切るカーテンが中央にまとめられていたので、歩行時の妨げにならずとてもスムーズに移動できました。ちょっとした工夫ですが、乗客が素早く座席につけます。

サザンクロス号・ちょっとした工夫だけど通りやすい!?
ちょっとした工夫だけど通りやすい

サザンクロス号は酒田市までの長い道中で休憩が2回。かなりの長距離を走る夜行高速バスとしては休憩回数が少ないですが、車内にトイレ設備があるのでトイレの心配はありません。

サザンクロス号・長い乗車時間でも安心なトイレ設備
長い乗車時間でも安心なトイレ設備

車内で利用できるWi-Fiサービスは登録や設定は不要。スマートフォンのWi-Fi設定をオンにして「NANKAI_BUS_Free_Wi-Fi」を選択するだけで、時間制限なしでWi-Fiの利用が可能です。

車内でつなぎっぱなし! フリーWi-Fi
車内でつなぎっぱなし! フリーWi-Fi

移動中にアームレスト下にあるACコンセントで充電しておけば、車内でバッテリー切れになる心配もありません。13時間におよぶ乗車時間ですが、スマートフォンや音楽プレイヤー、タブレットPCなどの電子機器を好きなだけ使える環境です。

サザンクロス号・長い乗車でも安心ACコンセント設備
長い乗車でも安心なACコンセント設備


サザンクロス号で行く大阪から山形県酒田市への乗車記

OCATは、難波で有数のバスターミナルだけに、各のりばからほぼ10分間隔で途切れることなくバスの発着が続きます。

出発は大阪湊町OCATバスターミナル
出発は大阪湊町OCATバスターミナル

もちろん、待合室、トイレ、コンビニなどもそろっています。サザンクロス号は途中の休憩が少なく、パーキングエリアや道の駅で食べ物を購入するのが難しいので、翌日の朝食などは事前に買っておくと良いでしょう。飲み物は休憩場所の自動販売機で購入が可能です。

乗車前の事前準備として、車内で使わない物はひとまとめにして、トランクルームへ預けておきましょう。

車内で不要な荷物はまとめてトランクルームへ
車内で不要な荷物はまとめてトランクルームへ

荷物を預けて荷物票を受け取り車内へ。下車の際に荷物はこの札と交換になります。サザンクロス号は定刻19:40にOCATを出発。

OCATの次の停留所は南海なんば高速バスターミナルです。

南海なんば高速バスターミナル
南海なんば高速バスターミナル

このバスターミナルがあるスイスホテル南海大阪の隣には、2018年10月に新しいランドマーク「なんばスカイオ」がオープンしました。おしゃれな物販の店からカフェやスーパーマーケットまである、今大阪で話題のスポットです。ちょっと覗いてみたい人は、南海なんばバスターミナルを利用するのが便利です。

なんばの新しいランドマークなんばスカイオ
なんばの新しいランドマーク「なんばスカイオ」

次は、大阪駅前(桜橋口アルビ前)に停車します。JR大阪駅桜橋口改札からわずか3分の距離にある、もっとも大阪駅から近いバスのりばです。

バスのりばに面した商業施設アルビには、mont-bellをはじめアウトドア系のショップが並んでいるので、鳥海山登山へ行く人にとっては万が一の忘れ物にも対処できる便利なのりばです。

※大阪駅前(桜橋口アルビ前)は、JR大阪駅高架下のショッピングセンター「アウトドアのアルビ(ALBi)」が2020年8月30に閉館したため、9月1日から「大阪駅前(桜橋口JR線高架下)」に名称を変更しました

大阪駅桜橋口から徒歩3分。とても便利なバスのりば
大阪駅桜橋口から徒歩3分。とても便利なバスのりば

途中、高速京田辺バスのりば(21:00)を経由して、京都駅に到着したバスは最後の乗客を乗せ定刻21:30出発。いよいよ山形へと向かいます。

京都は八条口バスターミナルH2から出発
京都は八条口バスターミナルH2から出発

途中、草津パーキングエリア(滋賀県)第2駐車場で休憩です。第1とは違い売店などはなく、お手洗いと自動販売機のみの休憩エリアです。

草津パーキングエリアでトイレ休憩
草津パーキングエリアでトイレ休憩

休憩ではバスを下車する際に人数確認を正確に行なうために、整理券(番号札)を渡されます。乗り間違いや乗り遅れがないように、との南海バスの配慮です。休憩は21:59~22:09の10分間でしたが、ぴったり1分の誤差もなく定刻どおり発車できました。

※2018年11月21日(水)より休憩箇所が黒丸PAに変更されています。

乗り遅れ防止に整理券を配ります
乗り遅れ防止に整理券を配ります

草津パーキングエリアを出発すると、まもなく消灯となります。

時間は22:15、普段なら「夜はこれから!」という人も多いでしょう(私もその口ですが)。しかし、車内の照明に気持ちを落ち着かせる効果でも? と思ってしまうほど、すっと眠りに誘われて、いつの間にか眠ってしまったようです。翌朝6:00に起床するまで一度も目が覚める事はありませんでした。

ブルーが基調の優しい照明
ブルーが基調の優しい照明

翌朝6:00、窓を叩く雨の音で目が覚めました。

カーテンの隙間から外を覗くと、雨と風の中をサザンクロス号は走っていました。休憩場所「道の駅あつみ」は山形県鶴岡市に位置し、日本海に面した景観が楽しめる場所ですが、この日は風とうねる日本海の荒波がよせる光景でした。

最後の休憩場所「道の駅あつみ」に到着
最後の休憩場所「道の駅あつみ」に到着

この風景もなかなか迫力があって見応え十分ですが、雨が降っていたので早々にバスへ戻ります。

終着の酒田まではまだ時間に余裕があるので、朝食は乗車前にコンビニエンスストアで購入したパンと「道の駅あつみ」で手に入れた熱い缶コーヒーを車内でいただきます。こんな時に収納式のテーブルは実にありがたく役に立ちます。

Breakfast in Bus
Breakfast in Bus

8:55定刻にバスは酒田庄交バスターミナルに到着しました。

酒田庄交BT.jpg
酒田庄交バスターミナル到着

ここで私以外のすべての乗客が下車しました。当初、私もここで下車する予定だったのですが、今回の取材で大変お世話になった南海バスのベテラン乗務員の方のご厚意で終点「さかた海鮮市場前」まで乗せていただくことになりました。

酒田庄交バスターミナルから約10分、サザンクロス号は最後のバス停留所「さかた海鮮市場前」までやってきました。

さかた海鮮市場前
さかた海鮮市場前

ここは、飛島と酒田間を結ぶフェリーのりばが隣接するエリアです。海鮮市場の食堂は朝7時からの営業なので、海鮮丼でちょっと贅沢な朝食を迎えたい人にオススメ。

ちなみに、早朝あれほど荒れていた天候が、ここ酒田では青空がひろがる気持ちの良い天気に変わりました。

まとめ

京都を出たサザンクロス号は北陸自動車道を通り日本海東北自動車道を経て、山形までやってきました。

途中休憩は2回のみ、渋滞の少ないルートと3列独立シートの快適な車内設備のおかげで深夜に目が覚めること無く、大阪~酒田間があっという間に感じました。

関西にいると、東北地方は遠い土地というイメージを持っていましたが、意外! サザンクロス号を利用すれば身近な土地だと気がついた今回のバス移動でした。



※取材協力/南海バス

※本記事は、2018/12/06に公開されています。最新の情報とは異なる可能性があります。
※バス車両撮影時には、通行・運行の妨げにならないよう十分に配慮して撮影を行っています。

  • この記事を書いたライター

    出雲義和

    ライター 50代 / 男性

    出版関連の仕事を25年間勤務、現在は独立。若い頃から大の旅行好き、徒歩・自転車・バイク・電車・バスなどあらゆる交通機関を使って全47都道府県を制覇。最近は海外トレッキングに出かけたりもする、「アウトドアなおじさん」。数年前より雑誌の文具手帳特集で紹介されるようになり、「文具のおじさん」でもある。

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