夜行バスで寝られないヤツも、3列独立シートなら熟睡できる説。「メープルハーバー」12時間の乗車記 | 高速バス・夜行バス・バスツアーの旅行・観光メディア [バスとりっぷ]

by バス比較なび

乗車体験記

夜行バスで寝られないヤツも、3列独立シートなら熟睡できる説。「メープルハーバー」12時間の乗車記

横浜駅から広島駅行きの夜行バス、「メープルハーバー」(中国バス)に乗車しました。まわりをしっかり囲めるカーテン付きの3列独立シートに、トイレ・パウダールーム付きと、充実設備の夜行バスです。

メープルハーバー号
YCATに到着したメープルハーバー号

夜行バスで寝られないことに定評のあるぼくが今回乗車するのは、横浜→広島行きの夜行バス「メープルハーバー」(中国バス)

その乗車時間は、なんと約12時間
ぐっすり寝られれば朝まで一瞬かもしれませんが、過去に一睡もできなかった実績を持つぼくにとってはおそるべき夜行バスです。

ビビりながら、出発地の横浜へ向かいました。


乗車バス概要

バス会社 中国バス
シートタイプ 3列独立シート×24席
運行体制 2人
乗車時刻 横浜駅19:50
到着時刻 広島駅8:20
普通運賃 1万1000円(閑散期価格)~


横浜駅には少し時間に余裕を持って向かおう


■横浜駅東口→バス乗り場「スカイビルYCAT」へ

   
今回の乗り場は、横浜スカイビルYCAT

JR横浜駅の東口を出たら、地下街ポルタへ。「スカイビル」の案内表示の方向に進んでいくと、大きく「バスターミナル」と矢印の書かれた階段に到着。

ここを上がっていくとバス乗り場です。

バス乗り場は階段の上
バス乗り場は階段の上


場所を知っていればすぐにたどりつけますが、初めて行く場合は少し迷ってしまうかも。
電車で向かう場合は、横浜駅に出発の30分前に到着するぐらいの余裕を持っておくのがおすすめです。


ちなみにこの階段を上がってすぐのところにセブンイレブンがあるので、乗車前に飲み物や軽食などを買いたい場合、ここを利用するのが便利です。駅から地下街ポルタを通ってここまで、他にコンビニはないはず。
スカイビルの中まで入ると、1階奥にローソンもあります。

コンビニエンスストア
コンビニエンスストア


■マリンカラーの「メープルハーバー」が到着

   

YCATに到着したメープルハーバー号
メープルハーバー号

14番乗り場でしばらく待っていると、「メープルハーバー」が到着しました。

星がキラキラしたポップで派手なデザインの車両。この「ハーバー」という名前やマリンカラーのデザインは、港町である横浜をイメージして付けられたものだそうです。


ド平日ということもあって、ここから乗車するのは4~5人程度。
さっそく乗ってみます。


ひろびろ快適な3列独立シート&便利・安全な設備が満載

メープルハーバーの車内
メープルハーバーの車内

ぼくは、3列独立シートに乗るのは今回が初。
結論から言うと、座席周りのスペースの広さと、ゆったり寝転べるシートの快適さは想像以上で、驚きました。

さらに、シート以外にも便利な設備が満載。


ざっと挙げると、以下が「メープルハーバー」の装備です↓

  • トイレ
  • パウダールーム
  • フットレスト・レッグレスト
  • カーテン
  • Wi-Fi(ドコモのみ)
  • コンセント
  • テーブル
  • 読書灯
  • マップランプ
  • スリッパ
  • ブランケット
  • 3点式シートベルト
  • SOSボタン


詳しく見ていきましょう。


■余裕で足が組めてしまうシートまわりのスペース

   
独立シートが24席並ぶ車内は、パッと見は圧迫感があるものの、シートまわりのスペースはかなりゆとりがあります。

特にシートの前方、足元はひろびろ。ぼくは身長178cmとまあまあ大きいので通常の4列シートだと狭く感じてしまうけど、それがしっかり足を伸ばせて余裕で足を組めてしまうほどです。

ゆとりある座席間隔
ゆとりある座席間隔
足が組める
足が組める


■レッグレスト付きでゆったり寝転べるシート

   
シートは、リクライニングの角度はそこまで深くはないものの、レッグレスト付きなので足を伸ばしてゆったり寝転べます。独立シートなら隣の人を気にせず、横向き寝もできてしまいます。

レッグレスト
レッグレスト


■明かりが漏れないカーテンで、完全なプライベート空間に

   
各座席には、ほぼ360度を囲めるカーテンが。閉めれば、かなりプライバシー性の高い個室空間が出来上がります。

カーテンを閉めた状態
カーテンを閉めた状態

このカーテンは遮光性が高くて、マップランプや頭上の読書灯を付けていても外にはほとんど明かりが漏れず、気になりません。
アナウンスでも、「消灯後に明かりが必要な方は、読書灯やマップランプを使ってください」とありました。

各シートに装備されているマップランプ
各シートに装備されているマップランプ


■コンセント&Wi-Fi を完備

   
各座席にはコンセントが付いています。12時間も乗車していればスマホのバッテリーもだいぶ減ってしまうはず。充電ケーブルは忘れず持参しましょう。

Wi-Fiはドコモユーザーであれば無料で利用が可能です。

コンセント
コンセント

Wi-Fi(ドコモ用)の使い方
Wi-Fi(ドコモ用)の使い方


■3点式のシートベルト&SOSボタンで安全性を確保

   
ちょっと珍しいのが、メープルハーバーは3点式のシートベルトを装備していること。通常は、2点式が多いですよね。肩から斜めにかけるシートベルトで、上半身がしっかり固定されます。

さらに、各座席のひじ掛けの下にはSOSボタンが。体調が悪くなったときなど緊急時に乗務員の方に知らせることができます。

3点式シートベルト
3点式シートベルト
SOSボタン
SOSボタン


■トイレ&ドライヤー付きパウダールーム

  
車両の最後部には、左右に別れてトイレとパウダールームが。決して広いスペースではないものの、清潔感があります。

車両の最後部
車両の最後部
車内のトイレ
車内のトイレ


パウダールームには折り畳み式のイスとその向かいに鏡、そしてドライヤーまで用意されています。あまり長時間使うのはあれですが、女性はここで簡単にメイクもできそうですね。

座席の前に鏡が設けられている
座席の前に鏡が設けられている
パウダールームにあるドライヤー
パウダールームにあるドライヤー


横浜から広島へ、約12時間の乗車

さて、「メープルハーバー」は、19:50定刻に横浜駅を出発。
終点の広島駅には、翌日8:20に到着予定です。

以下が、「メープルハーバー」の出発から終点の広島駅までの行程(停車地)。車内にトイレがあるため、途中サービスエリアでの休憩は1回のみです。

▼横浜駅 19:50出発
▼町田バスセンター
▼岡山インター
▼倉敷インター
▼広尾
▼福山駅前
▼西条昭和町
▼中筋駅
▼広島バスセンター
▼広島駅新幹線口 8:20到着


■足柄サービスエリアで休憩

   
出発から約2時間。22時過ぎに静岡県の足柄サービスエリアで約15分の休憩がありました。

中のフードコートのお店はすでに閉まっているので、買い物する場合はコンビニで。
トイレでコンタクトレンズを外して、寝る準備をしました。

足柄SA
足柄SA
CIG_IMG114.jpg


■眠たくなるまで読書灯をつけて読書

   
足柄サービスエリアを出発して、まもなく車内は消灯となりました。

とはいえ、22時台でまだ眠れそうになかったので、カーテンを閉め切り読書灯をつけて読書。

読書灯のあかりで本を読む
読書灯のあかりで本を読む

念のためカーテンの外に出て確認してみましたが、カーテンの中はここまで明るくても遮光カーテンのおかげで外にはほとんど明かりが漏れていませんでした。


■夜行バスで初めてぐっすり眠る

   
なかなか眠たくならなかったけど、24時を過ぎた頃、さすがに電気を消して眠ることに。

後ろには人もいなかったのでリクライニングを全開で倒し、横向きになって、ブランケットを被ります。


気が付くと、いつのまにか眠っていました。
途中で目を覚ます瞬間はあったものの、そこから朝までぐっすり。早朝、福山駅などの停車地で降りる人もいましたが、それもほとんど覚えていないぐらいの熟睡。

夜行バスでこれだけしっかり眠れたのは初めてでした。


これまで、夜行バスで眠れないのは揺れや音のせいだと思っていましたが、リクライニングの角度や足元のスペースの広さ、プライバシー性も大きく影響していたのかも。

ぼくと同じように夜行バスではしっかり眠れたことがないという人には、ぜひいちど3列独立シートを試してみてほしいです。


■広島駅新幹線口に到着

   
そして予定時間よりも少し早く、8時ちょうどに広島駅新幹線口に到着。
合計約12時間乗っていたけど、しっかり眠れたおかげでその長さを感じない乗車でした。

広島駅新幹線口バス乗り場
広島駅新幹線口バス乗り場

ちなみにこのメープルハーバー号では、乗車時にポイントカードがもらえます。
片道乗車1回につき1スタンプで、10個たまれば乗車が1回無料に。有効期限もなく、繰り返し乗車するとお得になるので、帰省などでこの区間を定期的に利用する人におすすめです。

ポイントカード
ポイントカード


まとめ

   

■「メープルハーバー」の良かったところ

  
座席前方スペースの広さ
   
上の写真にある通り、足を思いきり伸ばせるほど足元のスペースに余裕があります。足を曲げながら寝るのと比べれば、快適性は大きく違います。

足元が広いおかげでリクライニングを倒しやすく、またフットレストもあるため、極端に言えば体が真っすぐに近い状態になります。

普通に座っている状態よりも寝やすくなるのは当然かもしれません。


周りが気にならないプライバシー性
   
通常の夜行バスって、眠れないときでも消灯後は本を読むこともスマホを見ることも難しいですよね。どうしても明かりが周りに漏れてしまうので。

それがこの車両の場合、座席を囲む遮光カーテンを閉めれば個室に近い空間が出来上がります。読書灯をつけても明かりが漏れることはほとんどありません。

もちろん音には気を使う必要があるものの、カーテンを閉めて読書灯やマップランプを使う分には問題ありませんでした。

眠れないときでも無理に寝ようとする必要がないっていうのは、個人的には嬉しいポイントでした。無理に寝ようとすると逆に寝られなくなってしまうタイプなので。


■「メープルハーバー」の気になったところ

   
2+1に近い3列独立シート?
   
3列独立シートとはいうものの、2+1に近い形だと思います。接してはいないですが、片側の2席はわりと距離が近いですね。

距離が近い片側の2席
距離が近い片側の2席

今回は乗車人数が少なかったこともあって全く問題ありませんでしたが、満席になると2+1の2の方の窓側席の人はちょっと外に出づらく、通路の狭さを感じるかもしれません。とはいえ通常の4列シートに比べればかなり快適だと思いますが。

1席の方であれば、完全に独立した状態でかなり快適なので、座席指定できる場合はこちら側を選びましょう。


トイレの天井の低さ
   
トイレは天井が少し低めで、普通に立っていると頭が天井に当たりました。
なので男性も座って用を足すのをおすすめします。というか、走行中は揺れるし本来座るものなのかもしれません。


■夜行バスで眠れない人、安心感がほしい女性におすすめ

   
「メープルハーバー」は、ぼくがそうだったように夜行バスでは眠れないという人に、ぜひいちど乗ってみてほしい高速バスですね。

あとは、ドライヤー付きのパウダールームがあり、また安全性能も高いのでそのあたりがちょっと心配な女性にもおすすめです。


今回感じたのは、バス車両によって寝やすさや快適性、翌日の疲れっぷりは大きく変わるということ。乗車時間が長い区間であれば、特にバス選びは重要だと思います。



※取材協力/中国バス

※本記事は、2018/05/28に公開されています。最新の情報とは異なる可能性があります。
※バス車両撮影時には、通行・運行の妨げにならないよう十分に配慮して撮影を行っています。

  • この記事を書いたライター

    タナベセイジ

    ライター 30代 / 男性

    京都出身→都内のシェアハウス在住。行ったことない場所に行くのが大好き。2018年はサッカー観戦でイギリス&ドイツへ旅行予定です。高速バスは夜行よりも、いろんな過ごし方ができる昼便が好き。

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