岩手県北バス「ビーム1(ワン)号」の名前の由来とは? 快適3列独立シート&電源・フリーWi-Fi付で、浜松町→盛岡へ | 高速バス・夜行バス・バスツアーの旅行・観光メディア [バスとりっぷ]

by バス比較なび

乗車体験記

岩手県北バス「ビーム1(ワン)号」の名前の由来とは? 快適3列独立シート&電源・フリーWi-Fi付で、浜松町→盛岡へ

京浜急行バスと岩手県北バスが共同運行している「ビーム1(ワン)号」に乗り、浜松町バスターミナルから岩手県の県庁所在地・盛岡市まで移動しました! コンセントとフリーWi-Fiが使える快適3列独立シートが魅力のビーム1号。バス旅の様子をレポートします。

  • 2018.03.18(更新:2021.10.14)
  • 鈴木翔
※岩手県北バス運行の「ビーム1号」は、2021年10月28日(木)よりみちのりグループ共通の高速バスブランド=MEX(Michinori Express)へ切り替え、首都圏側の停留所を拡充し、運賃体系やサービス内容をリニューアルします。

※京浜急行バス「ビーム1号」は2021年3月15日(月)をもって路線撤退しました(岩手県北バス運行便は継続)。
京浜急行バスが長距離高速バス(キャメル号・ビーム1号・ノクターン号・エディ号)路線を廃止・撤退


ざっくり、こんな移動

  • 京浜急行バスと岩手県北バスが共同運行している「ビーム1号」に乗車
  • 電源&フリーWi-Fi使用可の3列独立シートに注目
  • 休憩は栃木・佐野SAと岩手・紫波SAの2か所

毎日20本以上が運行している関東発岩手県行きの長距離バス。
その中でも、比較的早い早朝5時台に到着するのが、京浜急行バスと岩手県北バスが共同運行している「ビーム1(ワン)号」です。

コンセントとフリーWi-Fiが使える快適3列独立シートが、ビーム1号の魅力。

今回は浜松町バスターミナルからこの高速バスに乗り、県庁所在地の盛岡市まで移動しました!

※電源とフリーWi-Fiは岩手県北バスの車両のみ。京浜急行バスの車両は装備していません。


旅の始まりは浜松町バスターミナル! いざ盛岡へ!!

※浜松町バスターミナルは2020年9月30日をもって閉業しました。
浜松町バスターミナルを発着していた高速バスは乗り入れを終了しています。

「ビーム1号」は京浜急行バスと岩手県北バスが共同運行している夜行高速バス。

横浜駅、品川バスターミナル、浜松町バスターミナルの3か所で乗客を乗せて高速道に入り、岩手県のJR盛岡駅、JR宮古駅に停車しながら終点の「道の駅やまだ」まで片道700km以上の道のりを走ります。

タイムスケジュールは下記の通り。

【乗車地】
▼横浜駅 20:55発
▼品川バスターミナル 21:40発
▼浜松町バスターミナル 22:00発

【降車地】
▼岩手県北バス 盛岡南営業所 翌5:20着
▼JR盛岡駅西口バスターミナル 翌5:30着
▼JR宮古駅  翌7:35着
▼岩手県北バス 山田支所 翌8:20着
▼道の駅やまだ 翌8:25着

この日は浜松町バスターミナルで乗車して盛岡駅まで行く約7時間半の旅です。

浜松町バスターミナルは、JR浜松町駅、東京モノレール浜松町駅、都営地下鉄大門駅と直結した世界貿易センタービルの別館1階にあります。普段はバスタ新宿や東京駅鍛冶橋駐車場からの旅が多いので、ここに来るのは久しぶり。

オフィス街に近いこともあって、へべれけになったサラリーマンの一団とすれ違いながら夜のバスターミナルに向かいます。

世界貿易センタービル入り口
世界貿易センタービル入り口
一旦エスカレーターで2階に上がる
一旦エスカレーターで2階に上がる

本館2階からエスカレーターを下ると別館1階のバスターミナルへ
本館2階からエスカレーターを下ると別館1階のバスターミナルへ

22時前のバスターミナルは、バス会社の窓口の営業も終わった後で静まり返った感じ。飲料の自販機はありますが、コンビニなどの売店はないので事前の準備をしっかりと済ませてから向かいましょう。

ターミナルには1番から10番までの乗り場があり、「ビーム1号」が停車するのは8番乗り場。バスが到着するまで近くのベンチに座って待ちます。

主に東北や千葉方面のバスが発車
主に東北や千葉方面のバスが発車

やがて22時前にバスが到着すると、スタッフのアナウンスとともに乗り場の扉が開き、乗車が始まります。乗降口で座席番号を伝えられバスの中へ。すでに車内は横浜や品川から乗ってきたお客さんでほぼ満車の状態でした。

スタッフがマイクでバスの到着を伝えるスタイル
スタッフがマイクでバスの到着を伝えるスタイル

乗車チケットを確認してバスに乗ります
乗車チケットを確認してバスに乗ります

既に多くのお客さんが就寝中の様子…
既に多くのお客さんが就寝中の様子…


休憩地の佐野SAでは、バスマニア大好物の“アレ”を発見

ビームサーベル、レーザービーム、セクシービーム……。

一定の年頃の男子たちならきっと心震わせるであろう「ビーム1(ワン)」というカッコいい名前は、そもそも岩手の宮古市が「本州で一番早く朝日(ビーム)が見られる場所」ということに由来しているそう。

車体は三菱ふそう製のエアロクイーンで、側面には「BEAM1」と大きく書かれています。

車体は三菱ふそう製のエアロクイーン
車体は三菱ふそう製のエアロクイーン

定員29人の車内は全席独立型の3列シート。リクライニングとフットレストでライフラットの状態にできるので、しっかり睡眠が取れそう。

3列独立シート
3列独立シート
前後のカーテンとボタンで繋ぎ止めて、個室状態になる仕組み
前後のカーテンとボタンで繋ぎ止めて、個室状態になる仕組み

体を伸ばして眠れる
体を伸ばして眠れる

階段の下にはトイレもあるので安心。また、各座席に電源用コンセントがあり、フリーWi-Fiも搭載。盛岡で到着後すぐ電源を取れる場所はないので、スマホの充電はここでしっかりしておきましょう。

暗い車内で役立つライト
暗い車内で役立つライト
サンダルとブランケット
サンダルとブランケット
ドリンクホルダー
ドリンクホルダー
電源用コンセント
電源用コンセント
フリーWi-Fiも使える
フリーWi-Fiも使える
コンパクトなトイレ
コンパクトなトイレ


バスはいつの間にか東北道に乗り、23時過ぎに栃木県の佐野サービスエリアに停車。ここで最初の休憩をとります。10分程度と短い休憩時間ですが、何か食べ物を買うならここが最後のポイントです。

車内は少し暗いので、外に出る場合は他のお客さんの迷惑にならないよう気をつけて。

佐野サービスエリアで1度目の休憩
佐野サービスエリアで1度目の休憩
栃木の玄関口・佐野サービスエリア
栃木の玄関口・佐野サービスエリア

佐野サービスエリアでは売店が営業中。ご当地名物の佐野ラーメンをはじめ、栃木県のお土産が勢ぞろいしています。

佐野サービスエリアの売店
佐野サービスエリアの売店
地元民が愛するレモン牛乳も販売!
地元民が愛するレモン牛乳も販売!
無料のティーコーナー
無料のティーコーナー

また、近くの壬生町は模型製造の工場が集まる「おもちゃのまち」として知られていることから、このSAの一角にも模型販売のコーナーが。
バスとりっぷでもおなじみの「ザ・バスコレクション」をはじめ、様々な乗り物の模型がディスプレイされていました。

カッコいい〜と見とれていると、腕時計の針は早くも出発の時間に……。

模型コーナーでバスコレを発見!
模型コーナーでバスコレを発見!


盛岡に到着! また逢おうビーム1号よ!!

再びバスに乗り込むと、ざざっとカーテンを閉めて心置きなくアホ面の寝顔で就寝。

そして東北道を北上するバスは、4時半前に2度目の休憩場所である岩手県の紫波サービスエリアに到着します。

駐車場の路面は雪で真っ白
駐車場の路面は雪で真っ白

北陸を中心に北日本を猛烈な寒波が襲った2月中旬のこの日。カーテンで外が見えなかった車内から外に出ると、一気に視界は真っ白な銀世界に。
コートを座席に忘れてきたこともあり、一気に眠気を覚ますような寒さに襲われます。

雪に埋まる紫波サービスエリア
雪に埋まる紫波サービスエリア
静まり返った深夜のサービスエリア
静まり返った深夜のサービスエリア

雪に埋もれそうな朝5時前の紫波サービスエリアは、売店もすべてシャッターが閉まっていて静か。早めにトイレを済ませて、缶コーヒーで一時の暖をとります。

そして再びバスに乗り込もうとすると、運転手さんから「あと30分ちょっとで盛岡に着きますからね」と一言。きっと盛岡はこれ以上の雪なんだろうなぁ〜とちょっと不安に。

予定より少し早く盛岡に到着
予定より少し早く盛岡に到着

そこからは寝ることなく、予定より30分ほど早く盛岡駅西口バスターミナルに到着。荷物を受け取って、襲い来る寒波に震えながら去っていくビーム1号の背中を見送ります。

さらば! ビーム1号
さらば! ビーム1号

私の旅はここが終点ですが、ビーム1号はここからまだ3時間以上の道のり。朝日が顔を出す方向を目指して旅は続きます。

あのバスが往く山田町には何があるのだろうと思いスマホで検索すると、リアス式海岸の綺麗な景色が出てきました。
次は終点まで行ってみるのもいいかもしれないな……そう思いながら停留所を後にしたのでした。

※取材協力/岩手県北バス


※本記事は、2018/03/18に公開されています。最新の情報とは異なる可能性があります。
※バス車両撮影時には、通行・運行の妨げにならないよう十分に配慮して撮影を行っています。

この記事を書いたライター

鈴木翔

編集者兼ライター 30代 / 男性

面白いことが大好きな編集者兼ライター。仕事やプライベートで世界各地を旅しているのでバスは常に欠かせない交通手段。これまで最高だったバス旅は、ペルーのチチカカ湖周辺からボリビアのラパスまでの「インカの聖地ルート」。最悪だったのはラオス北部の村から世界遺産のルアンパパーンまでの「12時間耐久・山岳酷道ルート」。最近、中野区から勝どきに引っ越して、なんちゃってセレブ生活を満喫中。

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