欧米のバスの「脱ディーゼル化」が加速! 注目の連節電気バス「Bravo」に迫る
欧米のバスの「脱ディーゼル化」は、日本のバス業界関係者が意識している以上に進んでいる。脱ディーゼルバスとはハイブリッド、電気、天然ガス、水素などをエネルギー源にするバスを指す。その中から、欧州で最大級の導入台数を誇るオランダ製の連節電気バス「Bravo」を紹介する。
- 2018.03.01
- バスラマインターナショナル
先に紹介したBusworldのレポートからもおわかりのように、欧米のバスの「脱ディーゼル化」は日本のバス業界関係者が意識している以上に進んでいる。
脱ディーゼルバスとはハイブリッド、電気、天然ガス、水素などをエネルギー源にするバスを指す。
各地で様々な展開が見られるが、ロンドンやパリなど大都市では電気バスが主役に位置づけられて、各社の新型電気バスの実用評価が進められている。
欧州で最大級の導入数! 連節電気バス「VDLシティアSFLA-e」
ここに紹介するのはオランダでの新型電気バスの導入例で、中南部の都市・アイントホーベン(Eindhoven)に2017年2月に登場したフルフラット連節電気バス・VDL製のシティア・エレクトリックSLFAeである。
導入台数は43台で、その数は欧州でも最大級とされる。愛称はBravoで、地元バスメーカーVDLとのパートナーシップで導入された。
電気バスのシステムはシーメンス製。モーター出力は210kWh、最大トルクは3,800N・m。全長18.15mで車両重量は18.35トン、乗車定員は143人である。
運行事業者のエルメスでは環境保全と脱ディーゼル化に際して、これまでのNGV(天然ガス車)からオランダ政府が進める電気バスの導入に舵を切ったのだが、その過程では車両価格と充電インフラの検討が進められた。今回のBravoはすべてアイントホーベンに集中配置され、充電は営業所でのみ行い、途中の充電施設を持たない方法を選ぶなど、施設面でのコスト抑制も図られている。
運行形態、充電施設の内容、同社の事業環境など、より詳しい内容は「バスラマ No.165」を参照されたい。
ぽると出版「バスラマ No.165」
【定価】1,471円(本体1,362円+税)
【サイズ】A4判 96ページ
【書籍コード】978-4-89980-165-8
【概要】
・バス事業者訪問200(京都バス)
・沖縄で10台のBYD電気バス そろって登場
・過去最大で最後 KortrijkのBusworld
・マレーシアで走り出した日本の技術の電気バス
・目指せ日本一! 全国JRバスグループ運転競技会
・第3回 バステク in 首都圏開催
・私が見かけた発電用自動車
・日本バス協会 第66回中央技術委員会全国大会開催
・東京モーターショー2017のバス達
・短期連載 ここまで来たバスのAMT化 序編
・粒よりの最新レポート、連載ほか
ぽると出版
※本記事は、2018/03/01に公開されています。最新の情報とは異なる可能性があります。
※バス車両撮影時には、通行・運行の妨げにならないよう十分に配慮して撮影を行っています。
バスラマインターナショナル
バス専門誌
バスラマインターナショナル(通称バスラマ)は、1990年に創刊した、隔月刊のバス専門情報誌です。毎号、日本国内にとどまらず、世界の様々なバス関連情報を、バスに関わるすべての方々にお届けしています。
このライターの記事一覧-
ぽると出版主催の「2023バステクフォーラム」が大阪にて開催された。特別展示された旭川電気軌道の3軸バスは、バス事業者が自ら廃車体をレストアして営業運行…
2023.07.20
-
【バスラマNo.198】長野県木曽町福島のおんたけ交通を事業者訪問!「2023バステクフォーラム」の特集も
2023年6月25日(日)発行の「バスラマ・インターナショナル」No.198。今号ではおんたけ交通を訪問し、地域の生活交通を守る現場を取材している。その…
2023.07.13
-
大量輸送できる長大路線バス! 定員110人の旭川電気軌道・3軸バスが復活【バスラマNo.195】
バスラマ編集部では、復元された旭川電気軌道の3軸バス、1963年式三菱ふそう「MR430」の復元計画の初期から経過を継続して見ており、今号では復元作業の…
2023.03.17
-
新常磐交通へ事業者訪問。原発被害に直面しつつも運行維持に努める様子を取材【バスラマNo.195】
バスラマNo.195のバス事業者訪問では新常磐交通を取材。現在の路線域はいわき市を主体としているが、その一部は原発被害により休止するという前例のない事態…
2023.03.10
-
【バスラマNo.196】三重県全域で路線を維持する三重交通グループを事業者訪問! 電気バスの最新動向も
2023年2月27日(月)発行の「バスラマ・インターナショナル」No.196。今号では三重交通を訪問し、三重県一円で広大な路線を維持する現場を取材。その…
2023.03.03
-
2つの会場で開催される「浜名湖花博2024」! 会場までのアクセスやバスツアー情報を紹介
2024.04.13
-
新宿三丁目駅からバスタ新宿へのアクセス方法を解説! 迷わない行き方ルートは?
2024.01.18
-
フルリクライニングにしたとき後ろの席の人に迷惑がかかってしまう?【ご質問に回答します!】
2023.09.11
-
高速バスの支払いはクレジット決済でなく、コンビニ支払いもできる?【ご質問に回答します!】
2023.06.02
バスとりっぷは、バス比較なびが運営する、あなたのバス旅行を応援するサイトです。