ドライブレコーダーの“ヒヤリ・ハット“から学ぶ! 桜交通の乗務員研修で知る「高速バスの安全対策」 | 高速バス・夜行バスの旅行・観光メディア [バスとりっぷ]

by 夜行バス比較なび

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ドライブレコーダーの“ヒヤリ・ハット“から学ぶ! 桜交通の乗務員研修で知る「高速バスの安全対策」

高速路線バスなどを運行する「桜交通」の乗務員研修に潜入取材してきました。ドライブレコーダーから”ヒヤリ・ハット”を学び、グループワークで意見交換。事故を未然に防ぎ、お客様の満足度を上げるための同社の取り組みを紹介します。

ざっくり、こんな内容

  • ドライブレコーダーで“ヒヤリ・ハット“を学ぶ
  • グループワークで事故防止のための改善策を意見交換
  • お客様の満足度を上げるための業務上のポイント

高速路線バスなどを運行する「桜交通」は毎月の研修とは別に、6月と12月の年2回、地域合同の乗務員研修を実施しています。前回に引き続き、この研修に潜入取材しました。

▼前回の記事はこちら
『桜交通』の乗務員研修に潜入! 交通事故を防ぐ高速バスの安全対策とは?

会場は代々木公園近くの「国立オリンピック記念青少年センター」の国際交流棟です。

国立オリンピック記念青少年センター
国立オリンピック記念青少年センター

敷地を奥へと進んでいきます
敷地を奥へと進んでいきます

会場となった国際交流棟。少し雨が降っていました。
会場となった国際交流棟。少し雨が降っていました。

ドライブレコーダーに記録された"ヒヤリ・ハット”から学ぶ

研修は午前9時から始まっていましたが、午後1時の講義からお邪魔させていただきました。講師として壇上に登場したのは「株式会社サポートエクスプレス」の代表取締役である飯島勲さん。
テーマは「成功や失敗の体験から学ぶ」です。

講義が始まりました
講義が始まりました

講師の飯島勲さん
講師の飯島勲さん

研修の資料
研修の資料

高速バスのドライブレコーダーに記録された映像で4つのヒヤリ・ハットが紹介されました。ヒヤリハットとは重大な事故には至らなかったものの、その一歩手前の状態までいき、文字どおり「ヒヤリ」としたり、「ハッと」したりする事例のことです。

スクリーンでヒヤリハットを紹介
スクリーンでヒヤリハットを紹介

首都高速都心環状線外回りでの事例では、左カーブで登り坂のトンネルから出抜けるあたりで前方のタクシーに追突寸前の状況になりました。原因は右側の車線の車に気を取られ過ぎていたこと。

このときの運転士の様子を捉えた映像も流され、寸前のところで追突を免れたとき、胸を押さえて「ああ……」と安堵のため息を漏らしていました。

中央分離帯で上下線が完全に分離された道路で、逆走してきた車に正面衝突しそうになった事例も紹介されました。車が逆走してくるなど滅多にないことではあります。が、バスの運転士は一般のドライバーよりも運転する時間が遥かに長いので、このようなありえない状況も想定しておかなくてはならないのです。

事例の中には完全に相手が悪いと思えるものもありました。けれども、「他人や物のせいにしても事故防止には繋がらない。自分の中に改善策を見つけることが大切」と飯島さんは言います。

グループワークで班に分かれて意見交換

その後はグループワーク。班に分かれ、紹介された事例に対してどんな改善ができるか意見交換しました。

ぜんぶで11の班に分かれました
ぜんぶで11の班に分かれました
真剣な面持ちで意見交換
真剣な面持ちで意見交換

そして各班の代表者が意見をまとめて発表します。多かった意見は、車間距離をとる、視野を広くもつ・・・などです。

各班の代表者が前に出て発表します
各班の代表者が前に出て発表します

最後に飯島さんの解説が入りました。
車間距離をとるのは当然のことですが、その距離は目測ではなく時間で測ったほうがいいとのこと。目安は3秒以上。たとえば、前の車が電柱を通過し、自分がその電柱を通過するまでに3秒数えることができれば、車間距離が3秒あることになります。
これだけ車間距離があれば、前の車が急ブレーキをかけたような場合でも追突は避けることができるそうです。

お客様の満足度を上げるために

トイレ休憩を挟んで、次にさくら観光の方の講義が始まりました。テーマは「高速バス業務上のお客様対応」です。

さくら観光の方の講義
さくら観光の方の講義

まずは、休憩時のお客様乗せ漏れ対策について。
これから夏休みやお盆休みで繁忙期に入り、普段よりたくさんのお客様が高速バスを利用します。休憩時のお客様の乗せ漏れを防ぐには、出発と到着の時刻が遅れることを恐れず、乗務員が確実にカウントすることが大切とのことです。

次に、バス車内窃盗、痴漢犯罪の注意喚起について。
これらの犯罪を完全に防止することはできませんが、車内アナウンスなどで注意喚起し、少しでも異変を感じるお客様を見かけたらお声がけすることで抑止に繋がるとのこと。

最後に、バス車内温度の調整対策について。
お客様は一人ひとり体感温度が異なるため、すべてのお客様にとって適温にすることはほとんど不可能に近いことです。
それでも「車内温度が暑い寒いなどございましたら、遠慮なくお申し出ください」とお声がけすることで、お客様の満足度が上がる可能性が高くなるとのこと。

目標は安心・安全の「見える化」の実現

最後に、販売部門の株式会社さくら観光 東京オフィス・都市間バス販売企画室の橋口奨さんに話をうかがいました。

優しい笑顔で質問に答えてくれる橋口さん
優しい笑顔で質問に答えてくれる橋口さん


我々さくら観光が目指しているのは、安心・安全の「見える化」の実現です。弊社では「SSA(さくらセーフティーアプローチ)」を策定し、予約サイトで各便の安全装備をアイコン化してわかりやすく掲載しています。

アイコン.png

さくら観光のWebサイト

これにより、キチンと安全に向けて取り組んでいる会社が正当に評価されるようになるので、業界全体のグレードも上がっていくはずです。今後のSSAの取り組みとして、安全管理に対しての各社の取り組みについてもお客様の目に届くようにしていく予定です。

研修の内容は毎回異なるとのこと。今回の研修でも、バス会社が安全のためにどれだけ真剣に取り組んでいるか肌で感じることができました。

講師の飯島さんの「人間の想像できることはすべて実現可能。事故をゼロにすることも決して不可能ではない。」という言葉もとても印象的でした。

※本記事は、2017/07/11に公開されています。最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。

  • この記事を書いたライター

    小林ていじ

    ライター 男性

    アジアと旅が好きなライター。タイに7年くらい住んでいたことも。ブログと電子書籍で恋愛小説も書いてます。

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