高速バスで長野県がなぜ人気? バスタ新宿利用者が多い3つの理由 | 高速バス・夜行バス・バスツアーの旅行・観光メディア [バスとりっぷ]

by バス比較なび

調査・エピソード

高速バスで長野県がなぜ人気? バスタ新宿利用者が多い3つの理由

先日、国土交通省がバスタ新宿に発着するバス利用者の目的地や出発地をランキングで発表。人気温泉地の箱根が1位、大阪が2位など納得する結果もありましたが、なぜか長野県の松本と飯田もランクインしていました。そこで、高速バスの専門家・成定竜一氏に長野がバスタ新宿で人気の理由を聞いてみました。

なぜバスタ新宿で長野県が人気?

バスタ新宿開業の2016年4月4日から9月25日までの期間に同所に乗り入れているバスの利用人数を元に算出
バスタ新宿開業の2016年4月4日から9月25日までの期間に同所に乗り入れているバスの利用人数を元に算出
先日、国土交通省がバスタ新宿に発着するバス利用者の目的地や出発地をランキングで発表しました。

東京から手軽に行ける人気温泉地の箱根が利用者33万5,000人で1位、大都市の大阪が2位、名古屋が4位、仙台が7位など納得する結果も多くありました。

ただ、よく見てみると6位の松本、8位の飯田は両方とも長野県で、それほど大都市でもないのにランクインしています。

有名な観光名所があるわけでもなく、新幹線も通っている長野県がなぜ高速バスで人気なのか?

高速バスに精通する成定竜一氏(高速バスマーケティング研究所代表)によると、主に3つの理由があるとしています。以下、すべてコメントは成定氏。


【1】高速バスと鉄道で時間差は小さいが金額差は大きい!

新宿~松本行きの高速バスは最安値2,500円
新宿~松本行きの高速バスは最安値2,500円(※比較なび調べ、11月10日現在)
知らない人にとっては意外かもしれませんが、松本と飯田が上位に来るのは納得できます。路線の利用者はほとんどが長野県側にお住いの方といえます。

まず、伊那谷地区にある飯田は小さい街です。この地域は鉄道の東京直通がないため、バスが交通機関のメインです。

少し大きい松本でさえ、東京までは高速バスで3時間10分、特急「スーパーあずさ」で2時間40分と所要時間でも大きな差はありません。

同じ長野県でも、長野市方面は新幹線がありますが、松本や飯田方面は在来線なので、鉄道でも少し時間がかかります。むしろ、高速バスは運行便数が多いので、結果として便利です。

もちろん運賃もバスの方がお得で、松本行きの高速バスは2,500円~。一方、特急電車だと6,300円以上かかります。

東京⇒長野の最安値バス便「夜行バス比較なび」
東京⇒松本の最安値バス便「夜行バス比較なび」
(※比較なび調べ、11月16日現在)


【2】パーク&ライドの充実

さらに、現地側ではパーク&ライドが充実していることも理由の一つです。バス停付近に大きな駐車場があり、無料または格安で車を止めて高速バスで東京まで行けます。車社会が当たり前の地方にとっては、市内の渋滞を通って鉄道に乗るために高い駐車料金を払うよりも、郊外で無料の駐車場に止めて高速バスを利用する方が楽で安く済みます。

利用目的も東京への出張をはじめ、週末には都会での買い物、ライブなどのイベント、親戚の結婚式など多岐にわたり、老若男女が乗っています。


【3】長野は新宿方面との相性がいい

バスタ新宿は関越道や中央道方面と相性がいい
バスタ新宿は関越道や中央道方面と相性がいい
長野の都市が2つもランクインした理由の3つ目として、新宿という場所も影響しているといえます。今回はバスタ新宿のランキングですので、新宿からアプローチしやすい関越道や中央道方面が多くなる傾向にあります。そういう意味では、長野や山梨方面は便も多く、上位に来やすいといえます。

もちろん、利用者がいないと上位には来ませんが、平日においては出張客も多いです。現地の会社の人が、東京に営業や会議で来るケースはもちろんですが、飯田のある伊那谷地区には、セイコーエプソンやオリンパスなどの工場がある精密機械工業や薬用養命酒で有名な養命酒製造の工場など意外な産業もあり、東京から現地に出張するビジネスマンも少なくありません。

さらに「千畳敷カール」の紅葉で有名な木曽駒ケ岳や松本城、安曇野などへ向かう観光客の利用もあります。最近では、FIT(海外からの個人旅行者)の姿も見かけます。

また、池袋なら関越道、東京駅なら東関東道や常磐道というように、バスターミナルによってランキングも変わるはずです。仮に、東京駅発着でランキングを作れば、おそらく「いわき、水戸、つくば、鹿島神宮、木更津」といった都市が上位に来ると思います。

ちなみに、「箱根」「河口湖」が1位と3位で一見は観光客の利用が多そうに思えますが、この2路線も御殿場地区、富士吉田地区の現地在住者の利用が相当数あるといえるでしょう。


※本記事は、2016/11/18に公開されています。最新の情報とは異なる可能性があります。
※バス車両撮影時には、通行・運行の妨げにならないよう十分に配慮して撮影を行っています。

  • この記事を書いたライター

    バスとりっぷ編集部

    なかのひと 

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