仕切りカーテン付き4列ゆったりシート「グレースライナー大阪~博多線」乗車記。夜行バス初心者も利用しやすいポイントも紹介 | 高速バス・夜行バス・バスツアーの旅行・観光メディア [バスとりっぷ]

by バス比較なび

乗車体験記

仕切りカーテン付き4列ゆったりシート「グレースライナー大阪~博多線」乗車記。夜行バス初心者も利用しやすいポイントも紹介

2024年3月、グレースライナーに大阪~博多便が登場! 乗降は難波・梅田・博多のみのシンプルさが魅力の4列ゆったりシート夜行バスです。車内のフルリクライニングサービスや座席周りの充電設備、カーテン、休憩事情までレポートします。


グレースライナーの大阪~博多便は4列ゆったりシート

今回乗車してきたのは、グレース観光の運行するグレースライナー「大阪~博多便」。4列ゆったりシートの夜行高速バスです。大阪難波・大阪梅田~博多間を、毎日運行しています。

実はグレースライナー大阪~博多便は、2024年3月に登場した新しい路線。これまで東京~名古屋、東京~関西を結んでいたグレースライナーから、初めて登場した九州便なのです。関西では大阪だけに停まり、博多を直行で結ぶことによって、効率よくバス旅ができるのが魅力です。

グレースライナー.jpg
グレースライナー


グレースライナーの車内の様子

車内は黒と青が基調の落ち着いた雰囲気。座席並びは横4列×縦10列仕様です。トイレとWi-Fiの設備はありません。シートピッチは約45cmあるため、通常の4列より足元がゆったりめとなります。

座席の様子
座席の様子
車内の様子。後方からで失礼!
車内の様子。後方からで失礼!

なおグレースライナーの名物(?)サービスと言えば、「全席フルリクライニング」。乗車すると座席がすべてフルリクライニング状態となっているサービスです。今回の大阪~博多便にも、しっかり受け継がれていましたよ。

このサービスがあると、乗客は自分でリクライニングする手間がないので座るとすぐにくつろげるうえに、後ろの座席の人へのリクライニングの声掛けも不要なのです。私はいつもちょっと声掛けに緊張する小心者なので、このサービスは嬉しい!

座席は全席とも、最初からリクライニング済み!
座席は全席とも、最初からリクライニング済み!

座席はヘッド部分にロゴ入りシートがかかっています。シンプル・スタンダードな作り。前座席の背面にはドリンクホルダー・荷物掛け・網ポケットがあります。

前座席背面にはドリンクホルダー・荷物掛け・網ポケット
前座席背面にはドリンクホルダー・荷物掛け・網ポケット

座席の脇にはUSBポートがあります。これはコンセント設備となる場合もあるようなので、車内でスマホなどを充電したい人は、USBケーブルとコンセントの両方を用意していくのがおすすめ。

座席の脇にはUSBポートがスタンバイ
座席の脇にはUSBポートがスタンバイ

隣席との間にはプライベートカーテンが下ろせます。なお通路側にはカーテンはありません。

座席を仕切るプライベートカーテン
座席を仕切るプライベートカーテン


20:50 大阪難波から乗車

今回の乗車は大阪側の大阪難波から! 大阪難波の出発バス停は、「難波パークス通り なんばパークス向かい側」でした。

こちらはグレースライナー専用バス停なので、着いてしまえばわかりやすいのですが、行くまでが少しややこしいのが難点。同じ「難波パークス通り」沿いに、さくら高速バスやオリオンバスなど多くのバスが発着する「難波パークス通りバス停」が並んでいるのです。

グレースライナーの「難波パークス通り なんばパークス向かい側」バス停は、いくつもバス停が並ぶ中でも一番端側。その名前の通り、なんばパークスから道路を隔てた向かい側にあります。ただしバス停自体の表記は「なんば」のみのシンプル仕様です。

グレースライナーの「難波パークス通り なんばパークス向かい側」バス停
グレースライナーの「難波パークス通り なんばパークス向かい側」バス停

難波パークス通りにあるバスターミナルついてはこちら

バスの出発時刻は20:50。私はその20分前くらいに到着したのですが、既にバス停は長蛇の列。取材日は特に何もない平日だったため、「グレースライナーこんなに人気なのか……」と驚いてしまいました。

バスは定刻の約15分前に到着。乗車確認は、乗務員さんに名前を告げてチェックしてもらうだけでカンタンです!

定刻の15分前、バスが到着!
定刻の15分前、バスが到着!

艶やかな藍色の車体に、ぺかーんと貼られたグレースライナーの紋章っぽいマーク。車体脇にはゴールドとシルバーで「GRACE LINER」の文字。私は個人的にグレースライナーの乗車が久しぶりだったのですが、「新路線でもこのシックな感じは同じなんだなー」となんとなくにこにこしてしまいました。

グレースライナーはシックな車体が特徴(写真はバスのおなかトランク開き中)
グレースライナーはシックな車体が特徴(写真はバスのおなかトランク開き中)

ちなみに先ほど「長蛇の列」と書きましたが、実際には、なんばからの乗客は目算で十数人くらいだった模様。次の大阪梅田で満席となるようです。定刻20:50にバスはなんばバス停を出発。次の乗車バス停である、大阪梅田へ向かいます。

SA/PAでのトイレ休憩は3回

大阪梅田の乗車バス停は「大阪梅田 プラザモータープール」。到着すると車内アナウンスが入りました。それによると、次のトイレ休憩までは少し間が空くため、こちらでもトイレ利用が可能とのこと。

到着したのは21:18頃、発車予定は21:30。トイレ休憩も兼ねられるのは、バスターミナルならではの便利さですね。

グレースライナー。大阪梅田 プラザモータープールで乗車&トイレ休憩中
グレースライナー。大阪梅田 プラザモータープールで乗車&トイレ休憩中

大阪梅田を定刻に発車すると、車内アナウンスで諸注意や詳しい休憩予定などが告げられました。ここから先のトイレ休憩は全部で3回、兵庫県の龍野西SA・広島県の小谷SA・山口県の美東SAに停車予定。ただし実際の停車地はバスの状況によって変わることがあるそうです。

アナウンスが終わって21:43、車内は消灯。座席はフルリクライニングしているからくつろぎモードではあるものの、まだそれほど遅い時刻ではないこともあってか、車内はまだまだ起きている人が多い雰囲気でした。

そうして走るうちに、最初の休憩地・龍野西SAへ到着。到着時刻は23:06頃、出発予定時刻は23:25。約20分弱のトイレ休憩です。休憩時は眠っている乗客のために車内アナウンスはしないため、休憩の合図は車内点灯と前方カーテンのオープンのみ、出発時刻はバス前方に表示されます。

最初の休憩地へ到着! 出発時刻はバス前方に表示
最初の休憩地へ到着! 出発時刻はバス前方に表示

ちなみに私の今回の座席は最後列の窓側だったので、「熟睡していたら前方カーテンのオープンには気付けないかもしれないなー、車内点灯はどれくらいかな」とちょっと心配だったのですが……。

車内点灯は、熟睡していたら目覚めないけど、浅い眠りなら気付けるくらいの程よい明るさでした。良かった!

休憩時の車内点灯の様子
休憩時の車内点灯の様子

23:25に龍野西SAを出た後は、小谷SAで1:45頃、美東SAで4:00頃に休憩となりました。約2時間ごとに20分弱ずつの休憩が入る形なのですね。

1回目の休憩地、龍野西SA
1回目の休憩地、龍野西SA
2回目の休憩地の小谷SAは、コンビニもあって便利!
2回目の休憩地の小谷SAは、コンビニもあって便利!


ちょっと早めの6:16、HEARTSバスステーション博多に到着

「おはようございます」と朝の車内アナウンスが流れたのが、6:08頃。同時に車内の灯りも点灯となりました。グレースライナー大阪~博多便の降車バス停は、HEARTSバスステーション博多のみ。次の博多到着で、全員が降車となるのです。

本来の博多到着予定は6:30でしたが、この日は少し早めの6:16頃に到着となりました。
乗務員さん、ありがとうございました!

HEARTSバスステーション博多へ到着!
HEARTSバスステーション博多へ到着!
HEARTSバスステーション博多の中から見たグレースライナー
HEARTSバスステーション博多の中から見たグレースライナー

ちなみにHEARTSバスステーション博多の営業時間は、7:00~23:00。それより早いバス便到着の場合はもちろん問題なく中へ入れますが、カフェやショップなどの有料設備は7:00オープンとなります。

施設内のソファーやWi-Fiなどは問題なく利用できるので、私は到着後にソファー席で荷物の整理などをして時間を調整してから、7:00にHEARTSバスステーション博多2階にある「HEARTSカフェレストラン&バー」の朝ごはんを食べに行きましたよ。

「HEARTSカフェレストラン&バー」では、博多名物や九州らしい食材を使った料理を提供。朝食メニューや軽めの料理もあります。

2階カフェの「オリジナル明太子の博多明太茶漬け」で朝ごはん!
2階カフェの「オリジナル明太子の博多明太茶漬け」で朝ごはん!

HEARTSカフェレストラン&バー

カフェ / 博多 / 博多、祇園、櫛田神社前
住所
福岡市博多区博多駅前4-14-13 HEARTS カプセルホテル&スパ内
TEL.
092-477-9706
予算
朝昼¥1,000~¥1,999¥2,000~¥2,999
データ提供:食べログ


乗車した感想「夜行バス初心者も利用しやすそう」

グレースライナー大阪~博多便は、バス停が大阪2つ・博多1つのため、サクっと乗ってサクっと降りられるシンプルさが大きな魅力。「次のバス停ってどうだったっけ? もう降りるっけ?」なんて迷うことがないので、夜行バス初心者にもおすすめです。

また、出発時刻が大阪20:50・21:30、降車時刻が6:30という時間配分も嬉しいところ。このくらいの乗車時刻なら周囲のお店がまだ開いているため時間調整がしやすいし、降りた後の移動もスムーズですからね。しかもどのバス停も、大阪難波・大阪梅田・博多と大ターミナル駅のすぐ近くなのです。

Wi-Fi設備はありませんが、車内でサクっと眠ってしまえば問題なしです。
ではでは、グレースライナーでぜひ博多旅を楽しんでくださいね。

グレースライナー大阪~博多便

※取材協力:グレース観光

※本記事は、2024/08/05に公開されています。最新の情報とは異なる可能性があります。
※バス車両撮影時には、通行・運行の妨げにならないよう十分に配慮して撮影を行っています。

この記事を書いたライター

陽月よつか

フリーライター、星空準案内人 女性

東京出身・沖縄経由・奈良在住のフリーライター。体力がなく計画を立てるのも苦手なので、ラクにのんびりの気まま旅が大好き。女性一人旅を主な目線に、知っておくと便利な方法やお得な情報、おすすめ旅スポットなどをご紹介します。書籍「全国 大人になっても行きたいわたしの絵本めぐり」(GB出版)、「はっけん!鉄道NIPPON 地図と路線で知る47都道府県」(ヴィトゲン社/PHP研究所・画像提供)

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