「みんくる」デザインがシートに残る「網走バス」の路線バス車体とは? 「北海道北見バス」とともにバス事業者を訪問
バスラマNo.180では、北海道東部・北見市を本拠とする「北海道北見バス」と網走市を本拠とする「網走バス」を訪問した。取材記事と併せて、車両をアルバム形式でご紹介するとともに、車両一覧など関連記事を掲載している。
- 2020.08.20
- バスラマインターナショナル
北海道北見バス
道東の北見市に本社を置く北海道北見バスは、戦前の1943年、北見周辺の12事業者が統合して誕生した北見乗合自動車がルーツである。戦後は北見バスに改称するが、北海道では1950年代から大手資本が観光開発に着手し、特に東急は全道にわたり交通事業者を傘下に収め、北見バスも1959年に東急グループに加わった。しかし道東における人口減少やモータリゼーションの発達によりバスの事業環境は1970年代以降悪化をたどり、幾度かの紆余曲折を経て、北見バスは2011年に地元資本に戻った。
今回の取材では、北見市内を中心に、鉄道代替を含めて広範な路線を運行する北海道北見バスの現況と、観光地も含めた沿線風景、さらに多彩な車両の姿をお楽しみいただく。
網走バス
道東の網走市は全国的に「網走監獄」などが知られているが、人口や市街地の面積は限られている。そこを走る網走バスは、元々は北見バスの網走エリアの営業所として誕生、地元の要望で1952年に網走バスとして独立した。網走もまた観光地として大手資本の進出を得て、網走バスは1962年に名鉄傘下となる。しかし過疎化の進展でバス需要は下降の一途をたどり、2012年に名鉄は網走バスを売却した。
現在のオーナーは地元でエンターテインメント、飲食、福祉などを展開するタカハシグループである。全く異なる業種がバス経営に進出したことは地元で驚きをもって受け止められたが、現在ではエンターテインメント産業などの手法をバス事業に反映させ、新たな手段で地域の足を確保しようとしている。
今回の取材では、新たな展開を見せる網走バスの姿を、沿線風景や、本社と札幌営業所で見た車両の姿とともにお楽しみいただく。
北海道北見バス・網走バスの路線バス車体デザイン
北海道北見バスの車体デザインは、原案ではホルスタイン牛をイメージした白/黒であったが、黒の部分を沿線自治体の地形に置き換えるとともに緑色で表現し、全国でもここだけの、ユニークなデザインに仕上げられた。
網走バスの車体デザインは名鉄時代を引き継ぐ赤/白で、名鉄バスから移籍したバスはそのままのデザインで使用されている。ちなみに写真のバスは元都営バスで、車内には「みんくる」デザインのシートが残る。
ぽると出版「バスラマNo.180」
【定価】本体1,362円+税
【サイズ】A4判 104ページ
【書籍コード】978-4-89980-180-1
【概要】
・バスラマ創刊30周年記念インタビュー「両備グループ 代表 兼 CEO 小嶋 光信氏に聞く」
・バス事業者訪問215「北海道北見バス」
・バス事業者訪問216「網走バス」
・緊急特集 新型コロナウイルスCOVID-19のバスへの影響
・試乗 シティバスに魅力的な選択肢 オノエンスターから2つの電気バス
・2020バステクフォーラムに登場する最新技術
・JRバスの最新車 JRバス関東の連節バス/JRバス関東&西日本JRバスの夜行用アストロメガ
・西武バスの新塗装S-tory誕生
・短期連載 私はドイツの韓国人バスドライバー 第一話
・粒よりの最新レポート、連載ほか
ぽると出版HP
※本記事は、2020/08/20に公開されています。最新の情報とは異なる可能性があります。
※バス車両撮影時には、通行・運行の妨げにならないよう十分に配慮して撮影を行っています。
バスラマインターナショナル
バス専門誌
バスラマインターナショナル(通称バスラマ)は、1990年に創刊した、隔月刊のバス専門情報誌です。毎号、日本国内にとどまらず、世界の様々なバス関連情報を、バスに関わるすべての方々にお届けしています。
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